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ナポレオン3世時代にチュイルリー庭園内にオレンジなど果物を栽培するために作られた温室が
オランジュリー美術館の前身だそうです。
オランジュはフランス語でオレンジのことで、オランジュリー美術館はオランジュにちなんで名付けられた美術館です。
1927年、クロード・モネが連作の睡蓮を描くため
「自然の光りの差し込むような明るいパノラマの展示室を作ってほしい」との要望により建てられました。
完成はモネの死後。
その後、画商ジャン・ヴァルテル、ポール・ギョームの膨大なコレクションが寄贈されたため
モネの「睡蓮」の部屋は暗くなってしまったとのこと。
2000年にフランス政府と文化庁が総力をあげて改築工事に着手。
工事等の遅れもあり、やっと2006年の5月にリニューアルオープン。
モネの希望通り大きなガラスでできた天井と窓から自然光の入る明るい展示室で
ゆっくりとモネを鑑賞することができたのも、厳寒の冬だったからかもしれません。
通常は、雨の日でも入場まで1時間近く並ぶのだそうです。
わたしたちは、チケットを事前購入していたこともありますが
すんなりと入ることが出来て、
モネの絵の前に人が立ちはだかるということもありませんでした。
この大作だけは、日本で展示されることはないと思い
マネージャーに頼んでスケジュールに組み込んでもらったのですが
この時期で大正解!
展示する状態にさえもこだわったモネの魂がこもった絵を眺めると
以前に行った、ジヴェル二―のモネの庭を思い出し、胸がいっぱいになりました。
ティナ
*Parisの様子はカテゴリー「Tina's café」または「ParisⅡ」からまとめてご覧になれます。