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2019年11月
一をもって萬を察せよ
☆一を以て知る世界☆
狭い視野に留まり広く世間を知ろうとしないのを「井の中の蛙大海を知らず」と言います。しかしこれにはこう続ける人もいます。「されど空の蒼さを知る」。たとえ世界が狭くとも一つの事柄を突き詰めていくことでその世界の深さや広がりを知ることができるというのです。
現代は情報が氾濫しています。それをキャッチすることも大切ですが、追いかけることに気を取られ本質を見極める目が曇ってはいないでしょうか。
「一」を侮ってはいけません。
日蓮聖人ご遺文
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毎月、月初めにご近所の日蓮宗の今月の聖語を読みます。
手を合わせて聖語を読ませていただくと
何とも清々しい気持ちになってきます。
今月の「一をもって萬を察せよ」の解説を読んでいるうちに
追及しているうちに、いつのまにか目的と手段が入れ替わってしまっていないかと
いつもお伝えしていることを思い出しました。
一生懸命になるあまり、本来の目的を見失ってしまうことは多いものです。
だからこそ、常にゼロ地点に立ち返ることの大切さをお話ししています。
>一つの事柄を突き詰めていくことでその世界の深さや広がりを知ることができるというのです。
ここもまた、先日お目にかかった著名な方とお話しした内容とリンクしていて
思わずその時のことを思い出しました。
ひとつのことを突き詰めていくという話題になったときに
「ひとつのことを深く突きつけた方は、広く多くのことに目を向けることができ
どんなものでも深く見つめることが出来ている」とその方がおっしゃったからです。
つまり一芸に秀でている方は
それをやるやらないに関わらず
多芸にも秀でているということです。
それは、深く追求したことをこころの奥深くが
感じ取っているからなのかもしれません。
情報が氾濫している現代だからこそ
改めて追及の際に見極めたその真眼を生かせるときが来ていると
言えるような気もします。
真山ヒロ(ティナ)